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第1回 ENEMY vs 呂布カルマ 戦極MCバトルより

https://youtu.be/zmvMg69VzHk

 

記念すべき第1回です!

今回はこのバトルに注目してみたいと思います!

 

 ENEMY vs 呂布カルマ

 

言わずとしれた名古屋の超大物、呂布カルマと藤沢のニューカマー、ENEMY。

ENEMY君は当時18歳とか。

最近の若いやつらはラップが上手いです。

 

バトルビートはこちら!

https://youtu.be/2mkXP13xfo8

 

SKY-HIの「F-3」です!

AAAの彼のイメージとは異なる骨太な楽曲で、ラップに馴染みのない方から厳ついヒップホップファンまで幅広く受け入れられる曲ではないでしょうか。

 

 

ここからがバトル解説!

 

先行のENEMY君は十八番のビートアプローチで攻め立てます。

5小節めからの

「またまた言葉  吐き出してくだけで物足りはしないさ」

をリズミカルに決め、

呂布カルマ  言葉のチョイスほんとに頼むな」

と最後の2文字だけながらきっちり韻を踏んだことでバース全体にまとまりを出しています。

 

対する呂布カルマは、

「だいじょぶすか?テンパってんじゃね?」

「お前に対する言葉  空いた口塞がらない」

と、ENEMYのリズミカルなビートアプローチをテンパってるように見えると指摘。

試合の主導権を掴みにいきます。

さらに着地の

「おまんまの時間だガキは帰りな」

で、キャリアの差についてもディスります。

「だ」と「な」の1文字だけですが、しっかり韻を踏んだことでこちらもバースにまとまりを持たせています。

 (追記:おまんまの「ま」と時間の「か」とガキの「ガ」と帰りの「か」でも踏んでましたね。大事なポイント見逃してました。口に出すと「あ」行の連発が心地好いリズムを構成してるのがよくわかります。)

 

 

ENEMY君の2バース目は呂布カルマのディスに動じることなく十八番のビートアプローチでさらに攻め立てます。

リズムが生まれる言葉選びに注目です。

また4小節目に

「俺の口空いたまま塞がらないな!」

と、ラッパーとしてあり続けるという意思表明を持たせているように感じられます。

呂布カルマの「空いた口塞がらない」に対するアンサーですね。

しかし、残りの4小節で湧かせ所を作れず。

着地で発した

「ビートとの勝負」

呂布カルマに攻めこまれる要因になってしまいました。

 

 

 

 「ビートとの勝負じゃねぇ  俺とお前 一対一の勝負」

 「これがボクシングならあり得ねぇ  言葉のウェイトに差がありすぎる」

勝敗を完全に決めたと思われる呂布カルマの前半4小節。

一対一=タイマン=ボクシング

言葉の繋がりを脳内で補完させるようなチョイスに呂布カルマのリリシズムを感じさせます。

後半4小節でENEMYはスーパーフライ級、自らはスーパーヘビー級とするほど言葉の重みに差があることを指摘。

観客も大盛り上がりです。

 

 

結果として言葉のチョイスを頼まれた呂布カルマが見事なチョイスでENEMY君を抑え込んだ形になりました。

ENEMY君も巧みなビートアプローチを披露しましたが、相手に対するディスが少なかったり言葉数が多くなった反面、ひとつひとつのワードが持つ意味合いが薄れてしまった印象です。

呂布カルマはその点を見逃さず、まさに無駄のないラップで勝利を掴みました。

言葉のウェイトと自らが語ったように、呂布カルマは言葉選びのひとつひとつをとても大切にしているように感じました。

 

 

ヒップホップはリズミカルな音楽なのでENEMY君の選択したビートに上手く言葉をのせることも正解の1つだと思いますが、この試合においてはオーディエンスに分かりやすく言葉をじっくりと伝え、核心を突いたディスが冴えた呂布カルマが支持される形となったようです。

 

結果的には100対0で呂布カルマの勝利ですが、バトルを1つの音楽的セッションと捉えるのであれば素晴らしいバトルだったと言えるでしょう。

 

 

 

 

皆さんも会議やプレゼンで相手の発言がしょぼいと感じたら言ってやりましょう。

「これがボクシングならあり得ねぇ  言葉のウェイトに差がありすぎる」